図書館にて2




さぁ、それでは昭和30年の住宅案内図帳を開いてみましょう。

当時名古屋市内に存在していた赤線は中村区、北区、港区、中川区の4箇所です。

その中でも広範囲に及んでいたと言われ、場所がはっきりと特定できずいた北区城東園を調べてみます。

場所は杉栄町、水切町辺りです。




ありました。

現在と同じく、住宅がかなり密集しているのがわかります。

パソコンなど無い時代ですのですべて手書きです。気の滅入るような作業 . . . . 。


もう少しズームで見てみましょう。





ん??





特飲 . . . . トクイン . . . . 

どこかで聞き覚えのある単語です。



そうです、ずばり女郎屋です!!!!!!


当時は政府が特定のエリアに限り売春を認めており、戦後は特殊飲食店として営業を許可されていたのです。

そして警察が公認エリアを赤ペンで囲んだ事から「赤線」と呼ばれるようになったのです。遊廓とは同意語になります。




トクイン印のついた住宅に色をつけてみました。

特飲密集地帯で色のついていないお店も、おそらくは女郎屋であったと思います。

3年後に控えた赤線廃止に向けて早い段階で転業しているのかもしれません。

または手書きゆえに手が疲れてめんどくさくなったか . . . 。アルバイトの仕業でしょうか?


地図より少し東には重要文化財となっている十州楼があります。その周辺もかなり古い街並みになっており城東園の困惑する要因のひとつでしたが、これでばっちし赤線エリアが把握できましたね。

他にも名楽園(中村)、港陽園(港区)、八幡園(中川区)もこの住宅案内図により特飲店をすべて把握する事ができました!

因みにトクイン印は他の地域の住宅案内図にも付けられているのでしょうか?

是非図書館にいった際は古い住宅案内図をご覧下さい。



p.s 住宅案内図の求人はこちらより。今はさすがに手作業じゃないと思いますが . . . .

担当の方、本当にご苦労様でした。リスペクト!!!!


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